昨日は和裁の日でした。
前回から、古い町並みに建っているサロンのようなお宅(?)で教えて頂いています。
先生は俳句の会でも使われているそうです。
持ち主の方は関東在住で、月に何度か通われているとか。
みなさん趣味人ですねぇ。
いい風が通るので窓と戸を開けて作業をしていたら、
色々な方が「〇〇さん、今日はいらっしゃるの?」とか、
「開いていたからのぞいてみたのよ〜、〇〇さんお元気?」なんていう挨拶がひっきりなし。
ご主人はどんな方なんでしょう…。
「会ったら驚きますよ。楽しみにね」
と先生が含み笑いをされていたのが気になります(笑)。
謎の印つけのせいで柄合わせがズレていた背縫い
(結局柄も少しズレたまま、繰り越しあげもズレたまま仕立てることに…)と、
糸印が両面表になっていて縫えなかったおくみを特急で仕上げていたときに、ふと思い出しました。
「先生はずっとこちらにお住まいなんですか?」
「ええ、生まれも育ちもずっとここよ」
ひょっとして…
「女紋、お持ちですか?」
「ええ、ありますよ?」
←普通じゃないの?という反応。「女紋、関西とこの辺り以外ではほとんどないんですって」
「あら、そうなの?」
←ちょっとびっくりされている様子。「うちもなんですけど、独身時代は父親の紋をつけてその後は嫁ぎ先の紋なんです」
「ああ…そういえば妹の嫁ぎ先のお舅さんが気難しい方で、なにか言われたって話してたわねぇ…」
←そういうおうちもあるのね、といった雰囲気。「…女紋って、合理的だと思うわよ。独身時代の着物もその後に作る着物も紋を替えなくてもいいし」
「確かに祖母や母親に譲られた着物もそのまま着られますもんね」
先生にとって女紋の存在はあまりにも身近で、
持っていない人との比較をしたこともないのでしょう。
「先生の女紋はどんな紋ですか?」
「私は桔梗よ。祖母までは丸があったんだけど、母がとっちゃったのよ『丸、とったからね』って。紋合わせが難しいって呉服屋さんに言われたとかで」
「うちは父が木瓜で母が蔦なんですよ」
「蔦、感じがよくて好きですよ。洒落紋で羽織に入れたことがあるわ」
「旦那さんの紋はどんな紋なんですか?」
「あのひとは…羽が2枚の…なんていう名前だったかしら…」
和裁学校の先生をしてらして、お煎茶の先生でもあって、
紋付を着る機会も多かったであろう先生は、旦那さんの紋の名前をご存じでない。
ちょっと新鮮です。
これからちょくちょく女紋のことを聞いてみよう。
「あなた、多分変わってるのよ」と言われようとも(笑)。